忍者ブログ
夢捨て場
日常報告及びネタ暴露専用のブログです
Admin / Write
2024/05/21 (Tue) 05:17
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2009/11/21 (Sat) 11:20


MPLで自分が出した二宮→猫↓↓↓の高山Ver.

http://rdg4no.blog.shinobi.jp/Entry/223/

非常に昔の作品なので非常にかゆいよ。かゆいかゆい。自分にもこういう青春時代があったらしい。
とりあえず五期で鬼→猫的な。ん? 鬼VS二か……?

拍手




不満side K::


 

 いっそこれ以上ないくらい強い独占欲でも見せろってのか。

 

 鬼太郎は猫娘を連れて去っていった二宮少年の背を見つめる。

 彼女の手を握り締めた彼の手。

 巫山戯るなと頭の中で嫉妬の炎を燃やす。

 

――出来ることならその手を切り落としてしまいたい。

 

 自分が一体どれだけ己の気持ちを抑え込んでいるかも知らないで。

 身勝手な行動だ、人間。お前に彼女の何を理解出来る。彼女をどう支えられる。

 

 自分の憤りを抑制する。数百年生きてようやっと身につけた、自己規制という名の防御。

 そも人間を自分と対等に考える必要は自分にはない。

 認める必要など無いのだ。……恋敵として。

 

 一緒に行こうだと?

 

 甘い考えだ。不審者扱いされてしょっぴだされるのが関の山だ。

 いっそ彼女を連れて共に帰りたいのだ。

 しかしそれは出来ないのだ。

 自分は彼女を守り抜いた。ここからは彼女の仕事だ。彼女が自ら、貫き通すと決意した仕事だ。自分に口出しする権利はない。

 彼女が守ろうとしたものを、自分は守った。

 それで万事解決。

 自分は自分の領域に去る。

 

 鬼太郎は去りゆく二人の背が、見えなくなるまでじっと見つめた。

 そして、残された三人の少年少女を見る。

 

「後は、大丈夫?」

 

 羽原と呼ばれた少女が、小さく頷いた。

 それに笑みを返し、鬼太郎は一旦木綿の元に行く。

 

「君も大丈夫かい?」

「ほんのこっに酷い目にあったばい」

 

 でもま、おいどんも頑張ったよ。

 陽気に告げる一旦木綿。最後に一言、頼むと告げてその背に跨る。

 

「しかし鬼太郎。今回は猫娘がほんのこっにがんばったばい。帰ったらその…」

「解ってるよ、一旦木綿」

 

 彼女の帰るその先こそが、彼女が本来あるべき場所だ。

 

 それまで精々、甘い夢でも見ているが良いさ、人間。

 

 

 喉の奥で鬼太郎は、一人小さく笑いを押し込めるのだった。



--
この頃はまだ高山を腹黒いおぼっちゃまと思っていたらしい。
今となっては熱血純情空回り少年という変なイメージが……笑
PR
Comment
Name
Title
Mail
URL
Comment
Pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
  HOME   406  403  401  399  396  395  394  392  389  384  379 
プロフィール
HN:
shino
性別:
非公開
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
カウンター
忍者ブログ [PR]