雪女は冷徹。

バレンタインと言ったらこの二人笑
相変わらず高山くんの扱いがひどすぎる……(´・ω・｀)


▼雪女と猫娘のアホネタ

チョコのネタ尽きた時、女子は手作りを諦める。：：

「あれ、葵ちゃん……今年は等身大自分チョコじゃないの？」

「やだ猫娘ったらあーいうネタって使い捨てじゃない。大体あれ大変だったのよ～、作るの」

「そりゃ、自分の型作るんだから大変よね」

「いやそっちじゃなくて。自分の型くらいなら氷使って幾らでも作れるから」

「え、じゃ何が大変だったの？」


「……………史上最硬のチョコに仕上げるのが」


「葵ちゃん、鬼太郎に一体何を期待してそんなチョコ作ったの？」

「歯が欠けて間抜け面になるのを期待してたのよ。あわよくば鬼太郎の手に渡った猫娘の本命チョコを奪い取ってやろうかと……」

「え、なんか何言ってるか聞こえない……」

「なんでもないわよ猫娘っ。鬼太郎だったら、私の鋼鉄の愛も噛み砕いてくれるかと思ってっ！」

「こ、鋼鉄の愛っ……葵ちゃんってさすが雪女……愛の重さが違う気がするっ……！」

「勿論よ猫娘。雪女はね、気に入った子のためなら、この白い肌を黒く染めることだって厭わないわ」

「ぐっ……ま、負けないからね！　葵ちゃんっ！」

「ふふふ、そうよその意気よ猫娘！　そうでなくちゃァ張り合いがないわ！　私以上に硬いチョコを作って御覧なさい！」

「ダイヤモンドより硬いチョコを作って見せるわ！」

「ええ是非！　それを食べた時の鬼太郎の反応は必ず動画でようつべ辺りにアップしといて！」

「はいはいはい、そこで軽く地味に嫌がらせ企ててる雪女さん、せめて本人の目の前じゃなくて影でそういうこと言ってよ。止めざるを得ないじゃないか」

「えー、葵ったらぁ、鬼太郎が何言ってるのかぁ、わかんなぁいっ」

「鬼太郎止めないで！　葵ちゃんに絶対負けない、硬いチョコ作ってあげるから！」

「いらないよ。食えないよ。ムリだよ。普通のチョコでいいよホント」

「だって猫娘。猫娘の愛の篭った手作りチョコより、市販のガぁナとかメイジとかチロルとかそこら辺の方がいいんだって」

「待てそこの雪女。勝手に人の言葉別解釈するんじゃない」

「……そうだよね、もう私の手作りなんて、飽きちゃったよね……」

「ほら来たよ。こういうネタ来ちゃったよ。こういう反応来ちゃったよ。どうしてくれんだよこれ！」

「大体鬼太郎だったら、毎年たくさんのチョコ貰ってるんだからいい加減私のチョコなんて必要なくなって来たわよね。小さい頃はとっても喜んでくれたのに、最近は反応薄いし……」

「ふーん、最近反応薄いんだ―、この男ー」

「雪女、寒い。一気に気温下がった。つるべ火死んじゃう」

「去年の葵ちゃんチョコだって美味しく楽しく食べたんでしょう。鬼太郎はどうせそういうのが好みなんでしょう。私からは普通でいいんだもんねー」

「そこの誤解ははっきりしっかり解かせてもらうけど……獄炎乱舞で溶かして食べた」

「「そんなコトで地獄の炎使ってんじゃないわよ！？」」

「そしてその大半は……ネズミの胃袋の中に収まった」

「はぁ！？　何それ鬼太郎サイテェ！　葵ちゃんが必死に作ったチョコを何だと思ってんのよ！？」

「えぇ！？　ここでまさかの友愛シチュ！？」

「どんなに硬くてもどんなに冷たくてもっ……鬼太郎なら自力で噛み砕いて完食するって信じてたのに！」

「だからそこの雪女！　便乗するな、乗るな！」

「因みに聞いてよ猫娘。その前のバレンタインに作った鬼太郎チョコだって、鬼太郎ったら自分で食べないでほとんど目玉のおやじさんに食べさせてたのよ！？」

「だってあれはっ……」

「ひどおぉいっ！　鬼太郎がそんな男だったなんて知らなかったわっ……こうなったら葵ちゃん、今日は女子会よ！　二人でぱーっと飲み明かすわよ！　男を排斥するわよ！」

「ちょ、待て早まるな猫娘っ……」

「勿論よ、猫娘！　……ふ、計算通り」

「今の見た猫娘！？　こいつの顔！　極悪非道の顔！」

「なんか言ってるわよ葵ちゃん、この男」

「放っておきましょう、猫娘。今日は男子禁制の日なんだから」

「そうね。あ、東京の名所案内してあげるっ！」

「ほんと！？　嬉しい！　今日は一日、猫娘とデートねっ！」


「でっ……待て、雪女っ……猫娘、騙されちゃダメだ！　食われるぞ！　そこの陰険腹黒雪女の餌食になるぞ！？　猫娘っ……猫娘ーっ！！」





「―――今日も横丁は平和じゃのう……」








……でも結局、美味しいお土産買ってきてくれた愛しい優しい猫娘でしたちゃんちゃん。