2008/08/22 (Fri) 09:14
ミクロホラー祭第14弾!
うおやべええ! 14だ14っっっっ!!!!!!
ミクロホラー祭もとうとう今日を含め2日となってしまいましたっっ…
明日中まで作品は募集します!
アップが後の24日になってしまうかも知れませんが…
そうなると実質24日までがミクロホラー祭ですね!
今回は何と、素敵な二次創作で私たちを魅了する大和様が、オリジナルssを提供してくださいました!
「ある看護師の告白」…
真夜中の病棟…
一人の看護士がそこで見た物は一体何か…!?
ドラマチックな展開に涙すること間違いなし!
さあ、皆様続きからどうぞ!
↓↓↓
ある看護師の告白::
私の話をしよう。
丁度、お盆も過ぎた今頃だったと思う。
私は、看護師をしている。正確には、准看護師、なのだが、給料面と待遇以外では、仕事は正看護師と大差はない。
私には、時々何かが見える。
はっきりと見える訳ではない。
「感じる」と言った方が正しいかも知れない。それ故、人に話す事は殆ど無く、酒の席や、ふざけた話の時しか、その手の話はしないのが、常だ。
嗚呼。
まただ。
今、誰かが私の傍を通った。
――夜勤である。
夜の病棟は、静かで、重い。
私はラウンドと呼ばれる棟内の見回りに出ている。普通、懐中電灯を持ち歩くのが当たり前だが、私は、それに頼らずとも良く見える。
こうやって、見えなくてもいいものまで。
今日は、やけに、騒がしい。
一人、じゃないんだな。
他にも、いるんだな。
私は、その気配の方向へ足を運んだ。
重症部屋。
そう呼ばれている大部屋に来た。
「……はぁ」
大きく、溜息を吐く。
臍の辺り――丹田と呼ばれる身体の部分に、力を入れる。
それは、私の儀式みたいなものだ。
囚われてしまいかねないから。
――ここで、死んでいった患者さんたちに。
ドアを開けた瞬間、分かった。
今、ここには末期のおばあさんが居る。
おばあさんは、沢山の兄弟姉妹がいて、戦争や病気や事故で、みんな死んでしまっていたのだ。
私は、そのおばあさんの周囲に、何だか力が抜かれていく様な感覚に陥った。
――居るんだな。
私は、感じた。
末期の彼女を、迎えにきた、彼等。
私は、流石に震えた。
足が、地に着かない感覚。上手く、運べない身体が、もどかしい。
私は、看護師なんだ。今、仕事をしているのだ。
気合いを入れ直す。自分の頬をパンパンと二回叩く。
私は、おばあさんの元へと向かった。
おばあさんは、るいそう激しく、細い息をしていた。うちの病院は人工呼吸器なんてものはない。命消える人には、只、静かに逝かせるだけだ。
一瞬、おばあさんの額に、銀色の光が見えた。
ほんの、一瞬。だが、それは霊糸線だと知っている。
「……嗚呼、逝くんだね」
私は、呟いた。「でも、朝まで待っててくれないかい? おばあさんに挨拶したいと思っているナースだっているんだから」
私は、そっとおばあさんの額に触れた。
細い息をしていたおばあさんは、静かに目を開けた――様に見えた。その目が、微笑んでくれた様に……見えた。
おばあさんは、翌朝まで生きていた。
おばあさんの事が大好きな看護師が日勤で来て、おばあさんに声を掛ける。
私は、心の中で呟いた。
「もう、充分頑張った。楽になりなよ。お帰りよ、本当の世界へ……」
おばあさんは、私が夜勤明けで帰ってからすぐ、お亡くなりになったと、休み明けの仕事に来た時に、教えてもらった。
私は、思う。
私が出会った人たちは、皆、苦しみの世界へ行かないで欲しいと。
<fin>
--
ss by 風と花びら~妖怪奇譚~/大和様
看護師の願いは…果たしてお婆さんに届いたのだろうか…!?
運命を変える事は出来ないけれど、せめて、と優しい看護師さんの思い遣りに涙っっ…!
大和様はオリジナルもやっぱすごかった…!!
素敵作品有難うございます!!
さあ、ミクロホラー祭ラスト2日!
張り切って参りましょうっっ!
行くぜオレのマグ●ーム!!(謎
--
ss by 風と花びら~妖怪奇譚~/大和様
看護師の願いは…果たしてお婆さんに届いたのだろうか…!?
運命を変える事は出来ないけれど、せめて、と優しい看護師さんの思い遣りに涙っっ…!
大和様はオリジナルもやっぱすごかった…!!
素敵作品有難うございます!!
さあ、ミクロホラー祭ラスト2日!
張り切って参りましょうっっ!
行くぜオレのマグ●ーム!!(謎
PR
Comment